薄毛で気になる方には頭皮マッサージが効果的だと言われています。
頭皮マッサージは育毛効果が期待できますが、その反面デメリットもあります。
今回は、頭皮マッサージのメリットやデメリットをお知らせします。
また、効果的なツボなどおすすめ治療法もご紹介します。
現在、薄毛で悩まれている方や予防につなげたい方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
薄毛のメカニズム
髪は、一定の期間を経ると自然に抜け落ちて、また新しい髪が生えると言うサイクルがあります。
このサイクルには3つの工程があり「成長期」「退行期」「休止期」と呼ばれています。
成長期は、毛母細胞が分裂や増殖をして髪になり、しっかりとした太い毛根を作ります。
成長期が長ければ長いほど、髪はその分長く成長して、また太くなる傾向があります。
次に、成長が止まる退行期があり、その後休止期に移ります。
この髪の毛のサイクルが、さまざまな原因により乱れてしまうと、成長期が途中で終わってしまいます。
すると、退行期、休止期とすぐに入ってしまうため薄毛になります。
次に、男性や女性それぞれ特有の薄毛や共通の薄毛の原因について解説していきます。
男性の薄毛、AGA「男性型脱毛症」について
男性特有の薄毛には、AGAがあります。
日本では「男性型脱毛症」とも呼ばれています。
AGAには、以下のような特徴があります。
- 思春期以降に前髪の生え際が後退する
- 頭頂部の髪が薄くなる
AGAの原因は、完全には解明されていませんが、男性ホルモンのテストステロンが関係しているようです。
5αリダクターゼによって、テストステロンがジヒドロテストステロンに変化します。
そして、ジヒドロテストステロンが毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体と結合することで、前髪の生え際や頭頂部の髪の成長を抑えてしまいます。
女性の薄毛について
女性特有の薄毛には、次のようなことが挙げられます。
- 女性型脱毛症(FAGA)
- 出産
- 過度なダイエット
それぞれの特徴を確認していきましょう。
女性型脱毛症(FAGA)
女性型脱毛症は、40〜50代に発症が多く見られます。
原因は、ホルモンのバランスが崩れることが考えられます。
女性型脱毛症は以下のような特徴があります。
- 徐々に薄毛に進行していく
- 頭頂部の髪が減少していく
- 全体的に地肌が透けて見えてくる
- 髪が完全に抜け落ちることはない
- うっすらと髪の毛が残る
などです。
出産
出産による抜け毛は、1日に50本〜100本ほどで、産後4〜6カ月をピークに抜けていき、1年以内で落ち着きます。
休止期脱毛の中でも治癒がしやすいため、あまり気にしすぎないことも重要です。
過度なダイエット
一般的に1ヶ月で4キロ以上の減量は、身体に負担がかかると言われています。
急激なダイエットは基礎代謝が低下してしまい、頭皮の血行不良を起こしやすくなります。
頭皮の血行不良が起こると抜け毛は増えてしまい、切れ毛など髪質の低下も招きます。
男性・女性共通の薄毛で考えられる原因
次に、男性・女性共通の薄毛で考えられる原因についてご説明します。
- ストレス
- 運動不足
- シャンプーやドライヤーの間違った使い方
上記などが、主な原因に挙げられます。それぞれの特徴を確認していきましょう。
ストレス
ストレスは、頭皮の血行不良を引き起こします。
強いストレスにさらされると自律神経のバランスが崩れることがあります。
自律神経は血管の収縮にもかかわっているため、自律神経が乱れると毛根部分に流れる血液の循環が悪くなります。
なお、1日に抜け毛が多い場合はストレスが原因による脱毛の可能性を考えましょう。
運動不足
運動不足が頭皮環境を悪化させる要因のひとつに血流不良が挙げられます。
運動不足によって、体中に血液を送る筋肉の機能が弱まります。
特に、頭皮は血液を全身に送る心臓から遠い位置にあるため、血行不良の影響を受けやすくなります。
また、運動不足は頭皮環境にとって良くない新陳代謝の低下も引き起こしてしまいます。
シャンプーやドライヤーの間違った使い方
シャンプーやドライヤーの間違った使い方も、頭皮環境の悪化を招く原因になります。
下記のようなシャンプーやドライヤーの使い方は、頭皮に必要な皮脂まで落としてしまい頭皮の乾燥を招くため、注意しましょう。
- シャンプーのやり過ぎ
- 洗浄力の強いシャンプーを使う
- 100度近いドライヤーの熱風を長時間当てる
- ドライバーの吹き出し口を近付けすぎる
など
頭皮マッサージのメリット
次に、頭皮マッサージを行うことで期待されるメリットについてご説明します。
頭皮マッサージの大きなメリットになるのが「血行促進」です。
また、気軽にセルフケアができるところも頭皮マッサージのメリットです。
具体的に、頭皮マッサージが薄毛にどのような効果があるのか詳しく説明していきます。
血行促進
頭皮マッサージの一番のメリットは、頭皮を直接刺激することによる血行促進です。
アミノ酸など髪の成長に必要な栄養が毛乳頭細胞へ供給されていき、発毛を促すことが期待できます。
なお、あくまでマッサージは頭皮の血行が良好な状態を保つための一つの手段としてとらえておきましょう。
気軽に習慣化できる
マッサージは毎日のセルフケアに取り入れやすく、マッサージ方法も要点さえおさえておけば難しくありません。
また、専用のヘッドスパマッサージのアイテムも市販で手に入るため、気軽に行えます。
さらに、シャンプーの際に頭皮マッサージを行うことで、育毛ケアの短縮時間になります。
頭皮マッサージのデメリット
頭皮マッサージはやり方を間違えると、デメリットにつながる場合があります。
主なデメリットとして考えられるのは、
- 頭皮が固くなる
- 結果が見えにくい
です。
どのような場合に頭皮マッサージが、デメリットになるのか詳しく見ていきましょう。
頭皮が固くなる
頭皮が固い状態は、血行不良による頭皮のコリだと言われています。
もし頭皮マッサージで強く叩いたり、こすったりしてしまうと、皮膚が傷ついてしまい、毛嚢炎などを引き起こしてしまいます。
また、毛穴に炎症が起こると、髪が抜けてしまう可能性があります。
頭皮はデリケートなため、強く叩いたりこすったりしないように気をつけましょう。
結果が見えにくい
頭皮マッサージの効果は、なかなか目に見えないこともあり、毎日習慣にする際のモチベーション維持が難しくなるデメリットがあります。
また、血流が促されているかどうか確認できないため、本当にやり方が合っているのかわかりづらくなります。
正しい頭皮マッサージを身につけていくことが解消法になります。
頭皮マッサージの方法
頭皮マッサージは正しい方法で行い、継続することで効果が期待できます。
次に頭皮マッサージの正しい方法について、詳しくご説明します。
頭皮マッサージのポイントは次の3点です。
- 頭皮を優しくほぐす
- 頭皮を引き上げる
- 頭のツボ刺激
それぞれを効率的に行い、相乗効果を狙いましょう。
頭皮を優しくほぐす
頭皮をほぐしすことで、血流を促す効果が期待できます。
後頭部はゆっくり押し上げるようにほぐしていき、場所を変えながらまんべんなく揉んでいきましょう。
ほぐす際の力は、あまり力強くやりすぎると頭皮にダメージを与えてしまいます。
指の腹を使って、頭皮に軽く触れるくらいの力加減で行いましょう。
頭皮を引き上げる
頭皮を持ち上げるように、頭頂部に引き寄せるイメージで行います。
頭皮全体をゆっくり大きく行った後、こめかみなど細かい部分もアプローチしていきましょう。
その際、頭皮を動かすように気持ちの良い力加減で行うことが大切です。
頭のツボ刺激
頭皮にはいくつかのツボがあるので、効率的なマッサージに最適です。
頭頂部にある「百会」は代表的なツボになります。
また、うなじ部分の両外側のくぼみの「天柱」も有名なツボです。
ツボを刺激する際は力を入れすぎずに、じんわりと揉むようにゆっくり行いましょう。
目安は、1ヶ所につき3秒ずつ押していきます。
薄毛対策のおすすめ治療法
今からご紹介する薄毛対策を頭皮マッサージと合わせて実践することで、より効率的に育毛を促せます。
次の薄毛対策を頭皮マッサージと並行して行いましょう。
- 育毛剤を活用する
- 紫外線対策をする
- 食生活を整える
- ミノキシジルを使用
それぞれの特徴を細かく説明していきます。
育毛剤を活用する
育毛剤とは健康的な髪の成長をサポートするために使われると同時に、頭皮環境を正しい方向へ導くためのアイテムになります。
育毛剤は多くの化粧品や医薬部外品がありますが、いずれも髪を増やす働きではなく、現状の髪の毛を活かすことを大切にしています。
そのため、薄毛予防策として育毛剤を使用しましょう。
また、頭皮マッサージの際に育毛剤を円滑剤の代わりとして使用してみるのも良い方法です。
紫外線対策をする
秋は、抜け毛が増える季節と言われており、夏に受けた紫外線のダメージが原因になります。
髪のヘアサイクルに悪影響を及ぼしてしまい、秋頃に抜け毛が加速してしまいます。
対策としてはUVカットの帽子や日傘を使ったり、日焼け止めスプレーをしながら頭皮を紫外線から守りましょう。
食生活を整える
頭皮マッサージを毎日できたとしても、髪に必要な栄養素が足りないと成長を促すことは難しくなります。
頭皮や髪にも栄養が必要なため、日頃から栄養バランスの良い食生活を摂ることを心がけましょう。
その際は、頭皮や髪の毛の材料であるタンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランス良く摂りましょう。
また、タンパク質も偏ることなく肉や魚など工夫しながら、野菜や果物と合わせて食べてください。
ミノキシジルを使用
「ミノキシジル」は、もともと血圧を下げる薬として、アメリカのファイザー社で開発されました。
また、ミノキシジルを治療に用いた患者の多くに多毛の副作用が現れました。
そして、約30年前にAGAの治療薬として誕生し、現在は外用薬と内服薬があります。
現在、ミノキシジルは世界中でAGAの治療薬として使用されていますが、使う際は効果や副作用をしっかり理解してから使用するようにしましょう。
まとめ
今回は頭皮マッサージのメリットやデメリット、効果的なツボやおすすめの治療法についてご説明しました。
まとめますと、
- 頭皮マッサージは、頭皮の血流を促して毛乳頭細胞への栄養の供給を高める働きがある
- 間違った方法は頭皮環境が乱れるおそれがある
- 頭皮マッサージとともに他の治療法を行うことで相乗効果がある
です。
頭皮マッサージは毎日続けてこそ効果が期待できます。
負担にならない方法で、長く続けることを意識して行いましょう。