薄毛は高齢男性だけの問題ではありません。
最近では、20代前後の若いかたにも薄毛の症状で悩むかたが増えているようです。
そこで今回は、薄毛を改善したいけれど対策をよく知らないかたのために、薄毛の原因や改善方法、役立つヘアケア、髪によい食事について徹底解説します。
併せて、おすすめのAGAクリニックや治療費用についても紹介するので、最後までご覧ください。
薄毛とは?
薄毛とは、髪の毛が抜けて生え変わるたびに、生えてきた髪の毛がだんだんと細くコシがなくなっていき、髪全体のボリュームが減る状態をさします。
いわゆる、ハゲ…のことですね。
薄毛に関係ある「ヘアサイクル」とは?
薄毛の原因を説明する前に、毛周期「ヘアサイクル」について説明します。
通常、髪の毛は、髪が生えてくる成長期(早期・中期・後期)から、徐々に活動が弱まる退行期を経て、髪の成長が止まる休止期へ移行します。
休止期のあとは脱毛し、また成長期へ…というサイクルを繰り返すのですが、この髪の生え変わりのことを「ヘアサイクル」といいます。
そのため、髪の毛が抜けることは普通のことで、毎日50〜100本ほど、ブラッシングやシャンプーなどで抜けています。
しかし、このヘアサイクルが乱れると、脱毛する髪の毛の量が増え薄毛となるのです。
薄毛の原因
では、ヘアサイクルが乱れ薄毛になる原因はなんでしょうか?
下記より、詳しく薄毛の原因を説明します。
男性ホルモンが原因で発毛が阻害されるため
薄毛は、男性ホルモンであるテストステロンとジヒドロテストステロン(DHT)が影響しています。
テストステロンもDHTも、男性らしい体型を維持するために重要なホルモンです。
テストステロンだけであれば、問題はないのですが、そのテストステロンが、DHTに変換されると、毛髪を作る細胞の働きを阻害し、髪が薄くなります。
そのため、DHTは別名「薄毛ホルモン」と呼ばれています。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは、健康そのものによくありませんが、髪の毛にもいい影響はありません。
栄養バランスのとれていない食事は、頭皮に十分な栄養を送ることができず薄毛になります。
極端なダイエットなどで、食事量を減らすことも悪影響です。
もちろん、高カロリーな食事や脂分の多い食事もよくありません。
また、夜更かしをして睡眠不足が続くと、成長ホルモンが分泌されないため髪の毛も成長できません。
そのほかにも、飲酒や喫煙も髪に悪影響を及ぼします。
頭皮の血行不良
頭皮が凝り固まり、血行不良が起こると薄毛につながります。
血行不良になると、髪に必要な栄養や酸素を頭皮に供給できないためです。
AGA(男性型脱毛症)
薄毛に悩むのは女性よりも男性のほうが多いですが、それはAGAが原因です。
AGAは、男性ホルモンであるDHTが原因で起こる薄毛のことをいいます。
なんらかの原因でホルモンバランスが乱れ、DHTが多く分泌されると、髪を作る細胞の働きを阻害してしまい薄毛になります。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症の「牽引」とは引っ張ることです。
つまり、牽引性脱毛症とは髪を引っ張ることで引き起こされる薄毛です。
ヘアゴムやカチューシャなどで長時間にわたり髪を引っ張っていると、だんだんと生え際が後退します。
遺伝によるもの
父親や祖父が薄毛だと高い確率で、その子や孫へも薄毛が遺伝します。
さきほど紹介したAGAの原因であるDHT受容体の感受性やテストステロンがDHTに変換する際に関係するホルモン(5αリダクターゼ)の活性度が、遺伝子情報として引き継がれるためと言われています。
ストレス
ストレスを受けると、自律神経が乱れホルモンバランスが崩れます。
ホルモンバランスが乱れると、全身の血行不良を引き起こすため、頭皮へ栄養や酸素が届きにくくなります。
その他
髪によいはずのシャンプーも、正しい方法で行わなければ薄毛の原因になります。
また、若い世代に多いのですがヘアカラーのやりすぎは頭皮にダメージを与えるため、髪によくありません。
頭皮のダメージという点では、紫外線も頭皮に悪影響を及ぼします。
いつから薄毛は始まる??
薄毛の多くは、30代頃から増えてくると言われています。
それは、AGAの原因となる男性ホルモンDHTの分泌が30代から増えることが原因です。
また、30代以降の男性といえば、責任のある仕事を任されたり、結婚やお子さんの誕生などあらゆる場面で多忙になる時期で、ストレスの多い年代であることも関係しています。
しかし、生活習慣やヘアケアの問題で薄毛になる場合は、それよりも若い10代や20代でも起こります。
薄毛のセルフチェック方
次に、薄毛のセルフチェック方法についてご紹介します。
以下の項目で、5つ以上にチェックがつくかたは、薄毛になるリスクが高い、もしくは薄毛であることが考えられます。
薄毛が気になるかたは、セルフチェックしてみましょう。
1 | 両親の親族に薄毛の人がいる |
2 | 抜け毛が増えた、もしくは生えてきた毛が短い |
3 | 慢性的に頭皮に痒みがありフケがある |
4 | 髪の毛が細くなり、ハリコシがなくなってきた |
5 | 煙草を吸っている |
6 | ストレスのかかる状態が続いている、もしくは睡眠不足 |
7 | 髪が薄くなっている(頭頂部や生え際など) |
8 | 髪を洗わずに眠ることがある |
9 | 食べるものが偏っている |
10 | 昔の写真と比べると髪の量が減っている |
11 | 日頃から髪をきつく縛っている |
12 | 乾燥肌 |
13 | 髪を洗ったあと、ドライヤーを使用せず自然乾燥している |
14 | 帽子や日傘を使う習慣がない |
15 | 頭皮が固い |
男性へおすすめの薄毛対策!
薄毛が気になる場合、どのような対策をとればいいでしょうか?
下記より詳しくご紹介します。
生活習慣を整えよう
すぐに取り入れやすい薄毛対策は、生活習慣の改善でしょう。
食生活や、質の高い睡眠を取ることは薄毛対策になります。
下記より、さらに詳しく説明します。
質の高い睡眠をとろう
睡眠不足が続くと、薄毛になることがあります。
髪を育てる成長ホルモンが、分泌されづらくなるためです。
また、睡眠不足だと体調にも影響がでるため、ストレスが増大し、結果として頭皮環境が悪くなります。
睡眠は、7〜8時間取るのが良いとされていますが、なかなかその時間は取れない方も多いでしょう。
そういった場合は、睡眠の質を上げる工夫をすることをおすすめします。
寝る前のスマホの使用を控えたり、アロマやリラックス音楽、半身浴など、気持ちを落ち着ける習慣を取り入れてください。
運動習慣をつけよう
運動習慣がない方は、全身の筋肉が固まり血流が良くない可能性があります。
全身に血液が回らないと、髪への栄養素が届きません。
何かスポーツをすることが一番いいですが、時間が取れないかたは、ストレッチを行う、エレベーターを避け階段を使用するなど、生活の中で体を動かす工夫を取り入れてください。
薄毛対策に効果的な食べ物や栄養素
髪の健康には良質なタンパク質が重要です。
そのため、食生活が偏っているかたは、食事内容を見直しましょう。
健康な髪に必要な栄養素は、肉や魚介類に多く含まれるタンパク質やビタミン、ミネラル類、レバーなどに含まれる亜鉛になります。
急激なダイエットは髪にも悪影響!
無理なダイエットも髪によくありません。
体重を落とすために過剰な食事制限を行うと、髪への栄養が行きわたらず、髪が抜けてしまうおそれがあります。
標準体重を超えている場合、健康を維持するためにもダイエットをし体重をコントロールすることは大切ですが、何事も無理はよくありません。
サプリメントもおすすめ!
いくら髪のためとはいえ毎日、健康的で栄養バランスがとれた食事を用意するのは大変ですよね。
そういった時は、サプリメントに頼るのも良い対策です。
薄毛対策用のサプリメントも販売されているため、あくまで栄養を補う目的として取り入れてください。
いくら、髪に良い栄養素とはいえ、過剰に摂取しても薄毛が改善するわけではなく、体に負担になることもあるので気を付けましょう。
ストレスを緩和しよう
ストレスは、健康面にもさまざまな栄養をもたらしますが、髪にとっても良くありません。
真面目で責任感の強い性格のかたはストレスを感じやすいと言われています。
自分自身の性格が当てはまるかたは、意識してストレスの発散をするようにしましょう。
趣味をみつけたり、休みを取るなど、自分がリラックスできる方法を見つけ、うまくストレスと付き合えるようにしてください。
タバコやお酒は控えて
タバコは、血管が収縮するため血流が悪くなります。
そのため結果として、頭皮への栄養素が不足し、薄毛に繋がります。
タバコは、きっぱりとやめることをおすすめしますが、難しい場合は喫煙外来で相談したり、本数を減らすなど努力しましょう。
またお酒は、大量摂取するとアルコールを分解するために体の中のアミノ酸を多く消費します。
アミノ酸は髪の毛の成長に重要な栄養素なので、髪の成長に悪影響を及ぼします。
しかし少量の飲酒であれば、血行が改善されるため、髪に良い効果があります。
適切な量を守って飲酒するようにしましょう。
正しいヘアケアで頭皮を労わって
正しいヘアケアは、将来の薄毛を予防したり、今、現在、薄毛のある場合でも薄毛の進行を遅らせるなど、効果的です。
下記より、正しいヘアケア方法について紹介します。
アミノ酸系シャンプーを使う
薄毛には、洗浄力がマイルドな弱酸性のアミノ酸シャンプーがおすすめです。
洗浄力の強いシャンプーは皮脂が落ちすぎてしまい、シャンプー後に過剰な皮脂の分泌が起こる可能性があります。
また、皮脂は悪いものではなく、頭皮を守る役割もあるため、適度に残すことが大切です。
シャンプーは正しい方法で!
シャンプーは正しい方法で行わなければ、頭皮を傷つけ汚れが残ってしまいます。
正しいシャンプー方法は下記の通りです。
- シャンプーをする前に、ブラッシングを行い髪の絡みをほぐす。
- シャンプー前の予洗いは、マッサージを行いながら汚れを落とすよう十分に行う。
- シャンプーを直接、髪につけるのではなく、一旦泡立てる。
- 髪の毛を洗うのではなく、シャンプーは頭皮を洗う意識で行う。
- シャンプーは髪に残らないようによく洗い流す。
- リンスやトリートメントは、頭皮につかないようにする。
- タオルで水気を取った後、必ずドライヤーで乾かす。
また、髪の汚れを落としたいからと、強くこするかたがいらっしゃいますが、これは頭皮を傷つける恐れがあるため、頭皮に良くありません。
シャンプーは、強くこするのではなく、頭皮をいたわりながら洗うことをおすすめします。
そして、シャンプー後は自然乾燥ではなく、ドライヤーを使用し、しっかりと乾かすことも大事です。
自然乾燥を行うと、水分が残ることで頭皮に雑菌が発生する恐れや、頭皮の嫌な臭いの原因にもなります。
薄毛が目立たない髪型を選ぼう
短めの髪型は薄毛が目立ちづらいと言われています。
薄毛が気になると髪を伸ばし薄毛を隠そうとするかたがいますが、逆効果です。
おすすめの髪型は、オールバックやツーブロック、ソフトモヒカンになります。
髪のボリュームを出したい場合は、パーマをかけることも良いでしょう。
思い切ってスキンヘッドにすることもおすすめです。
今は、おしゃれなスキンヘッドのデザインが多くありますので、挑戦してみてもいいかもしれません。
育毛剤・発毛剤を使う
育毛剤・発毛剤を試すこともおすすめです。
育毛剤は、髪の毛を育てるものになるため、発毛効果はありませんが、薄毛の予防には効果的です。
一方で発毛剤は、髪の毛を生やすために使用する第一類医薬品です。
発毛成分であるミノキシジルが含まれているため発毛効果を期待できます。
ヘアケアはいつ始めたらいい?
ヘアケアは、将来の髪の毛のためにも早めに始めたほうがよい習慣になります。
健康な頭皮を保つことは薄毛予防に繋がるからです。
最低でも、薄毛が増え始める30代〜40代には必ず始めるようにしましょう。
薄毛専門クリニックでの治療をしよう
これまで、紹介したさまざまな対策を行っても、薄毛が進行し改善が見られない場合は、迷わず薄毛専門のクリニックを受診しましょう。
クリニックでの治療は、専門家による適切な診断と治療で薄毛を改善できる可能性が高くなります。
また、薄毛治療は、そもそも治療に時間がかかると言われています。
薄毛が進行し、重症化している場合は、さらに治療が長引くことが予想されます。
そのため、早めの決断も重要です。
年代別の薄毛対策
薄毛に悩むかたは、年齢に関わらずいらっしゃいます。
対策も、若いかたと高齢のかたでは異なるため、それぞれの年代に合った対策をご紹介します。
20代の薄毛対策
20代で薄毛に悩むかたは、生活習慣の乱れやストレスが原因の薄毛になっていることが多いとされています。
生活習慣の乱れやストレスは、先ほども説明しましたが髪には良くありません。
とはいえ、20代はまだ若く、生活習慣やストレスが原因の薄毛であれば、適切な対策を行うことで薄毛は改善する見込みが高い年代でもあります。
日々の生活を見直し、適切なケアを心掛けるようにしましょう。
この年代で注意しなければいけないのは、20代でも男性ホルモンが原因で起こるAGAによる薄毛になるかたもいらっしゃるということです。
そのため、生活習慣の見直しやストレスを発散するなど対策を行っても薄毛が改善しない場合は早めに薄毛専門クリニックを受診しましょう。
30代~50代の薄毛対策
30代〜50代の薄毛は、20代の薄毛とは原因が異なります。
30代〜50代は、薄毛の原因であるDHTが多く分泌される年代であるため、薄毛はAGAが原因であるかたも増えてきます。
また、加齢による頭皮環境の悪化も出てくるため、洗浄力の高いシャンプーを使い続けていたり、ヘアケアを怠けていると、薄毛がどんどん進行する可能性があります。
生活習慣の乱れやストレスも、若いころに比べ体に与える影響は大きくなっています。
30代〜50代で薄毛が気になる方は、様子を見るよりも薄毛専門クリニックへ早めに相談することをおすすめします。
薄毛についてよく聞かれる質問
最後に薄毛の原因や予防などについて、よく聞かれている質問をご紹介します。
女性にも薄毛になるかたがいますが、男性の薄毛とは原因が違うのでしょうか?
基本的な原因は同じです。
男性も女性もホルモンバランスの乱れや、生活習慣などが影響しています。
ただし、女性の場合、妊娠や出産、更年期など特にホルモンバランスが乱れやすい時期に脱毛が発生することが多いと言われています。
男性の場合は、遺伝による影響を強く受けることが特徴です。
薄毛を隠すためにスプレーを使用しています。やめたほうがいいですか?
薄毛隠しのスプレーは、スプレーの粒子が毛穴を塞ぐことがあるため、頭皮へ負担がかかります。
きちんと粒子を落としきれれば良いのですが、洗い残しがあると、かゆみや炎症などの頭皮のトラブルに繋がります。
薄毛対策に漢方を勧められたのですが効果はありますか?
漢方では、髪を増やすことはできません。
ただし、血行不良の改善や栄養不足を補うことはできるため、薄毛予防や髪を維持したい時期に補助的な役割として使用することはおすすめです。
まだ、高校生なのですが髪が薄くなった気がします…。治療はできますか?
AGA専門クリニックでの治療は、原則20歳以上を対象にしています。
それ以下の年齢での治療の安全性が確立していないためです。
高校生など若い年齢での薄毛は、AGAよりも生活習慣の乱れなどが原因であることが多いため、まずはセルフケアに取り組んでください。
それでも薄毛が気になる場合は、ヘアスタイルを工夫しましょう。
薄毛を相談したいのですが、皮膚科とAGAクリニック、どちらを受診すればいいですか?
薄毛の原因によって、受診する場所が変わります。
原因がわからなかったり、円形脱毛症の可能性がある場合は皮膚科を受診することで改善が見込めます。
また、生え際の後退や頭頂部の薄毛などAGAによる薄毛の特徴がみられる場合は、AGA専門クリニックを受診しましょう。
薄毛治療は保険適応ですか?
AGAは自由診療になるため、保険適応ではありません。
しかし、薄毛でも全てが自由診療というわけではなく、症状によっては、保険診療に該当する場合があります。
コーヒーが好きなのですが、薄毛にはよくありませんか?
コーヒーの飲みすぎは薄毛に悪影響をもたらします。
コーヒーに含まれる成分の中に、鉄の吸収を阻害するものがあるため、髪の毛へ栄養が行き届かないからです。
しかし一方で、コーヒーには血管拡張作用があるため頭皮の血流を改善させることも期待できます。
1日2〜3杯程度のコーヒーであれば、問題はありません。
スタイリング剤を毎日使うと薄毛になると聞きました。本当ですか?
スタイリング剤が、直接薄毛に悪影響をもたらすことはありません。
スタイリングをつけたまま寝てしまったり、スタイリング剤がきちんと落とされていない場合に頭皮へダメージを与えます。
そのため、スタイリング剤を使用した日は、必ずその日のうちに洗い流しましょう。
まとめ
薄毛にはさまざまな原因があり、対策があることを理解していただけたと思います。
まずは、セルフケアを行い、それでも改善が見られない場合や、むしろ薄毛が進行する時は、早めに薄毛専門のクリニックを受診しましょう。
セルフケアでは薄毛を改善できなくても、薄毛専門のクリニックであれば改善する可能性があります。
正しい対策、治療で薄毛を改善し、薄毛に悩むことのない毎日を取り戻しましょう!