性行為中に中折れを経験したことはありますか?
中折れをすると、パートナーや彼女に対し申し訳ない気持ちになり、また男としてとても情けない気持ちになりますよね。
また、次に性行為を行う時に中折れせずに勃起できるか不安が強くなり、性行為をためらってしまいませんか?
今後の性生活が少しでも充実するように、今回は中折れの正しい知識、原因、対策について解説していきます。
中折れとは?
中折れとは、勃起したペニスが性行為中に萎えてしまうことです。
中折れはEDの一種になります。
中折れは若くても起こる症状です。
中折れを経験したことがある年代別の割合は以下になります。
・20代:28%
・30代:36.9%
・40代:42.8%
・50代:49.5%
意外と多いと思いませんか?
20〜30代は3〜4人に1人、40〜50代はほぼ2人に1人は中折れを経験したことがあります。
中折れによる弊害とは?
中折れは性行為中に勃起を維持できないことですが、中折れにより様々な身体的、精神的弊害があります。
勃起が維持できないと思うとイキんでしまうため早漏気味になってしまいます。また中折れするとパートナーに対して申し訳なさを感じ、自分に対しての自信も減ってしまうので、パートナーとの関係が悪くなる可能性があります。さらに、「次も中折れするかな?」など考えてしまい精神的な負担になります。
中折れするとどう思うかを男女別に解説します。
男性の場合
男性が中折れを経験した時、男性がどう思うかは以下の3つになります。
①がっかりする、残念な気持ちになった
②男として情けないと思った
③相手に対して申し訳ないと思った
男性が中折れして性行為ができなかった時、がっかりするや情けないなど精神的な落ち込みが大きいことが分かります。
女性の場合
パートナーの男性が中折れした時、女性がどう思うかは以下の3つになります。
①疲れているのだろうと思った
②自分に魅力がないのでは?と不安に思った
③仕事などでストレスが溜まっているのだろうと思った
女性はパートナーの男性を責めることは少ないことがわかりました。ですが、女性も「自分に魅力がないのかも?」と精神的に不安を感じているようです。
中折れの原因とは
中折れにはさまざまな原因があります。
まずは勃起のメカニズムについて解説し、その後に原因についても解説します。
勃起のメカニズムについて
勃起のメカニズムは、まず性的刺激により脳が興奮します。その興奮が神経を伝い陰茎海綿体の筋肉を弛緩させることにより血管が広がり、陰茎海綿体内に血液がたくさん流れ込むことにより勃起します。
中折れの原因①気質的(神経系、血管系)に原因がある場合
特に50代に多くみられます。
神経の伝達が妨げられると興奮が伝わらなくなるので、中折れの原因になります。神経の損傷は脳出血やアルツハイマー型人認知症、脊髄損傷などにより起こります。
また血管の働きが悪くなると陰茎に血液を十分に送ることができなくなるので、中折れの原因になります。血管の病気には、糖尿病や動脈硬化などにより起こり、血管が硬くなります。
逆に中折れが起きているということは、血管系に支障が出ているとも理解できます。ペニスの血管はとても細いため血流量が多くはありません。また50代以降動脈硬化のリスクが大きくなり、初期症状としてEDがみられます。そのため、中折れが起きたということは血管系に何らかの影響があるため、健康に注意する必要があります。
中折れの原因②心理的な原因がある場合
特に30代から40代にかけて多くみられます。
精神的ストレスや疲労は、脳から出る伝達物質の量が減少し脳の興奮を陰茎に伝えることができなくなるので中折れの原因になります。精神的ストレスは、仕事での責任も重くなることや、人間関係でストレスを抱えることが大きい要因になります。
中折れの原因③薬の副作用に原因がある場合
年代の偏りはありませんが、若い人にもみられます。
一般的に抗うつ薬や向精神薬、睡眠薬、降圧剤を服用している人に多くみられます。これらの薬が神経系や血管系に影響を与えてしまうため、中折れの原因になります。
中折れの原因④複合的な原因がある場合
こちらも年齢に偏りは足ません。
ですが中折れの原因は気質的や心理的な原因が単独であることは少なく、原因が複数あることが多いです。そのため、気づかないうちに重症化しやすい傾向にあります。
中折れの対策①:自分でできる6つの対策
中折れにはさまざまな原因がありましたが、血管系においては体調を整えることが重要になるので、自分で行うことができる6つの対策を紹介します。
食生活の改善
食生活が乱れていると、血液がドロドロになり勃起がしにくくなります。
そのため、食生活を正すことにより健康の基盤を手に入れることができます。
以下は勃起に良いといわれる食べ物と、その栄養素になります。
栄養素 | 食品 |
アルギニン(血流改善の効果がある) | 鶏肉、大豆、エビ、マグロ |
シトルリン(血管拡張作用がある) | スイカ、メロン、きゅうり |
ビタミンE(血行促進作用がある) | ナッツ、鰻、アボガド |
亜鉛(性機能を高める作用がある) | 牡蠣、アーモンド、豚レバー |
EPA(血液をサラサラにする作用がある) | 鯖やサンマの青魚 |
イオウ化合物(血流を高める) | にんにく、玉ねぎ、ニラ |
サプリを飲む
食生活の改善を行うと中折れしにくくなることは分かりましたが、毎日満遍なく食べるのは大変ですよね?
そのような場合、サプリメントを飲むのも有効です。
ですが、サプリメントは少し高価なので勃起に効くサプリを3つ紹介します。
①亜鉛
②シトルリン
③マカ
適度な運動
大人になってから定期的な運動の習慣はありますか?
運動をすることにより、①心臓、肺の機能の強化、②全身の血流の改善し代謝の向上、③脂肪燃焼、④生活習慣病の改善、予防の効果があるといわれています。
運動は大きく分かて、筋力トレーニング、持久力トレーニングがあります。
まずは筋力トレーニングです。今回は勃起に関するトレーニングのみを紹介します。
1つ目は骨盤底筋群の筋力トレーニングです。やり方は簡単です。①5秒お尻の穴を締めて、②5秒お尻の穴を緩めます。これを繰り返すだけです。骨盤底筋群を鍛えることにより、勃起力の向上を図ることができます。
2つ目はスクワットです。誰もが1度はしたことはありますよね。やり方は、①足を肩幅に広げ爪先は少し外側に向けます。②背筋を伸ばしたまま、お尻を真下に落とすイメージで膝を曲げます。③太ももと床が平行になるまで腰を落とし、立ち上がります。スクワットは太ももの筋肉を鍛える運動になります。太ももの筋肉は大きく、筋力トレーニングを行うと血流改善も起こるので勃起力向上に繋がります。
もう1つは持久力トレーニングです。
持久力トレーニングとは、いわゆる有酸素運動のことです。
有酸素運動の強度は「ややきつい」と思う程度、30〜60分継続することが望ましいといわれています。
有酸素運動には、ウォーキングや水泳などがあります。
そして筋力トレーニング、持久力トレーニング共に何より大事なことは「継続すること」です。
運動を止めてしまうと効果がなくなり元の体に戻ってしまいますので、継続することが一番の鍵になります。
十分な睡眠
睡眠不足になるとイライラしませんか?
睡眠不足になると、自律神経が乱れてしまいます。
自律神経は、活動時に「交感神経」が優位になり、リラックス時には「副交感神経」が優位になります。
勃起をするためには「副交感神経」が優位になる必要がありますが、睡眠不足の状態では「交感神経」優位になってしまうことがあり勃起しづらくなってしまいます。
そのため、自律神経を整えるためにも6〜8時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。
禁煙
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ血管の伸び縮みする能力を低下させます。そのため血流が悪くなり、ペニスへの流入量も減少するので中折れしてしまいます。
また癌になりやすくなるので、禁煙することは勃起にも健康にも良いことになります。
適度な飲酒
お酒をたくさん飲んだ後に性行為をしたとき、勃ちにくいなと思ったことはありませんか?
過度な飲酒には神経の伝達を妨げる作用があるため、勃起が続かなくなってしまいます。
適度な飲酒とは、「ビール中瓶1本程度」、「日本酒1合程度」が目安とされています。
中折れの対策②:心のケア
パートナーとの話し合い
中折れの多くは精神的な影響が多いといわれています。
そのため、パートナーと性行為のことについて話し合うことも大切です。
話し合うことでお互いがどのように考え、感じているのか分かるため精神的な負担が少しでも軽減されます。
カウンセリングを受ける
悩み事があった時に誰かに相談しただけで、心が少しだけでも軽くなった経験はありませんか?
このことを「カタルシス効果」といい、不安やイライラ、悲しみなどのネガティブな感情を口に出すだけで苦痛が緩和され安心感が得られます。
心の問題は自分で解決しようとしても、なかなか上手くいきませんよね。
そのため、中折れで悩んでいる人は一度病院でカウンセリングを受けてみませんか?
カウンセリングを受けることで心が軽くなり、さらに具体的な改善策が見つかるかもしれません。
中折れの治療法:ED治療薬を飲む
EDの場合、治療には一般的にバイアグラ、レビトラ、シアリスが処方されます。
それぞれの薬の違いについて以下の表にまとめています。
バイアグラ | レビトラ | シアリス | |
色と形 | 青い菱形 | オレンジの丸型 | 黄色の涙型 |
効果の持続時間 | 3〜5時間 | 4〜10時間 | 24〜36時間 |
服薬から効果が出るまでの時間 | 30〜60分 | 15〜30分 | 60分 |
食事の影響 | 受けやすい | 中間(特に脂質の多い食事) | 受けづらい |
飲酒の影響 | 受ける | 受ける | 受ける |
禁忌事項 | あり | あり | あり |
ED治療薬は医療用医薬品になるので、必ず医師の診断による処方が必要です。インターネットでED治療薬を見かけることはありますが、偽造品の可能性もあり非常に危険です。
年代別に中折れ・EDの対策方法
20〜30代の中折れ・EDの対策方法
20〜30代の中折れ・EDの対策方法は2つあり、①性行為に慣れること、②向精神薬を飲んでいる場合は薬を変更・減量することです。
なぜなら、この世代の中折れ・EDは「心理的な原因」と「薬の副作用に原因」が主になるからです。
性行為に不慣れな時は、緊張により性的刺激が脳に伝わらず中折れしてしまいます。また1度でも中折れをしてしまうと、「次もなるのかな?」と思ってしまい余計に緊張してしまします。
ですが、大体の場合は経験を重ねることにより緊張が減ることで中折れがしにくくなるといわれています。それでも中折れする場合は、EDの治療薬を使用し性行為に自信をつけることが有効です。自信がついた時にEDの治療薬を中止しても中折れしにくくなるといわれています。
40代の中折れ・EDの対策方法
40代の中折れ・EDの対策方法は生活習慣を見直し、健康的な生活をすることです。
なぜなら、この世代の中折れ・EDは「気質的な原因」が主になるからです。
仕事に熱中するあまり運動不足、過度の飲酒、乱れた食生活になりがちです。
そのため、定期的な運動や、正しい食生活を行い健康的な生活をすることで中折れ解消するといわれています。
50〜60代以降の中折れ・EDの対策方法
50〜60代以降の中折れ・EDの対策方法はED治療薬を使用することです。
なぜなら、この世代の中折れ・EDは40代同様に「気質的な原因」ではありますが、その中でも「加齢」の要素が大きく影響しているためです。
加齢により筋力や体力、視力以外にも精力も衰えてしまいます。
そのため健康的な生活をしていても勃起力が衰えてしまうため、ED治療薬の使用が効果的になります。
まとめ:自分が中折れすると感じる方は病院を受診しましょう
中折れとはEDの一つであり、正しい知識、原因、対策は理解できましたか?
まず自分でできることは、食生活や運動、規則正しい生活をすることが大切ですね。
中折れのために受診をすることはとても抵抗があると思いますが、早めの治療ではその後の結果が良好です。そのため中折れがあり性生活に不安な方は、これからの性生活の充実や自分に対する自信を取り戻すために一度受診してみませんか?